『町弁』に生きる人生は、失敗の中から拾い上げたものだった
―世の中を生きてゆくための法律を多くの人に伝えたい―
(三鷹の森法律事務所 代表弁護士 薦田知浩〈こもだともひろ〉氏)
薦田弁護士との対談で、『町弁』という言葉を初めて聞いた。薦田氏のいう『町弁』とは、どうやら、極々普通の生活をしてゆく中で起きてしまったマイナスを、まずはゼロに引き上げてゆくようにサポートをする弁護士のことをいうようだ。確かに、法律とか、弁護士とか、況や、『法廷』などという言葉や世界は日常の自分とはかけ離れたドラマの中の世界だと多くの人は思っているに違いない。しかし、法治国家に住む以上、いつ、どのような形で法律と対峙しなくてはならなくなるのかは分からないことなのだ、とつくづく考えさせられた対談でもあった。
もう一つ、薦田氏との対談で面白かったことがある。それは、「就活」か「弁護士」になるのか、どちらを選択しようか。という発想の中で弁護士を選んだという不思議な選択の仕方をした末に今があるということだ。しかし、よくよく考えてみると、人の人生は結構このようにAかBかどちらの道を行くかというちょっとした選択と決定の連続の末に今があると言っても過言ではないような気がしてくる。そして、その選択が正しかったのか、それとも間違っていたのかということも、人生の最後まで分からないのかもしれない。そんなことを考えさせてくれた対談だった。弁護士の世界を知りたい人、法曹界について知りたい人には是非とも覗いて欲しい対談である。
さらに、薦田氏とは、ミニセミナーなどを通して、分かりやすい法律の勉強会を立ち上げてみましょうというお話もいただいているので、興味のある方は、ご意見などをいただけたら面白い企画が出来るかもしれません。さてさて、楽しみの尽きない対談でした。
★『町弁』という意識の中で、地域密着型の弁護士として活躍したい。